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今から600年も前に完成した能は、日本の伝統芸能の一つとして受け継がれてきました。
ときに神に捧げ、ときに成仏できないまま彷徨い続ける霊を供養する能は、夢幻と現実の世界を往来し、私たちの意識と身体に訴えかける稀有な芸能です。
現在では西洋演劇やアニメーション、ゲームといった若いジャンルとのコラボレーションを行うなど、
古くからの伝統を継承しながらも、常に斬新な切り口で時代ごとに多様に融合していく
’懐が広い’芸能でもあるのです。
しかし私たちの前に知らず知らずの内に構築された「わからない」「むずかしい」という名の絶壁。
その壁を打ち砕くがごとく、聖ヴァニラ学園では「基礎知識ゼロ」から始める能の嗜み講座を開講いたします。
講師には観世流銕仙会の能楽師・谷本健吾氏さんと日本唯一の能専門新聞の月刊『能楽タイムズ』編集部・山岸宏子さんをお招きし、谷本さんによる舞の披露のほか、能を観る前の心構えのレクチャーからフェティッシュなベールに包まれた面や装束の謎に迫ります。
第二部ではライターの九龍ジョーさんをゲストにお招きし、いまさら聞けない能のいろはから、実は現代の文化と非常に密接な能の奥深さを検証します。
いつの時代も人の心に新鮮な感動を引き起こし、誰もが虜となってきた伝統芸能を学ぶ時期は、早くない!遅くない!
この一夜はあなたの知的欲求を刺激するものとなるでしょう。
谷本健吾
シテ方観世流能楽師 銕仙会所属。
1975年、八王子生まれ。シテ方観世流・故谷本正鉦の孫。
祖父及び八世観世銕之亟(人間国宝)、九世観世銕之丞に師事。
4歳で初舞台「鞍馬天狗・花見」。2004年独立。これまでに「千歳」「石橋」「猩々乱」「道成寺」を披く。鉦交会主宰。
2008年より自身の研鑽の場として「煌ノ会」を立ち上げる。
2007、08年度、東京芸術大学音楽学部邦楽科助手を務める。
現在、国士舘大学非常勤講師、明星大学非常勤講師。
ニューヨーク、韓国、イギリス、ポーランド等の海外公演や新作能、復曲能にも多数参加。
八王子及び都内にて能の愛好者の指導を行っている。
山岸宏子
編集者。1983年生。
日本女子大学(院)文学研究科修了。政府系広報室で働いた後、株式会社能楽書林入社。
月刊『能楽タイムズ』の編集を担当。
九龍ジョー
1976年生まれ。ライター、編集者。
著書に『メモリースティック ポップカルチャーと社会をつなぐやり方』など。
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